ほめることと、しかること。
両者のバランスは、なかなか取りづらいですよね。
ほめてばかりだと、調子に乗りそうだし…
しかってばかりだと、やる気をなくしそうだし…
軽度の引きこもりに関する相談の場合、よく相談されます。
「ほめてばかりだと、なんだか甘やかしているようで…」
と悩みを打ち明ける親御さんもいらっしゃいますし、
「叱り方のコツって、あるんでしょうか?」
と質問してくださる親御さんもいらっしゃいます。
そこで今回は、「上手にほめながら上手にしかるコツ」について基本的なところをお伝えしましょう。
※あくまでも「基本的なこと」ですので、実際にはさらに深い知識が必要とされます。これで十分だと誤解しないようにお気をつけください。
上手にほめながら上手にしかる簡単なコツは、
「ホメシカホメ」
の順序を守ることです。
※ホメシカホメは「ほめる→しかる→ほめる」の略
普通は、しかるとき、“すぐに”しかってしまいますよね。
「何やってんの! ダメでしょ!」
「そういうことは、やめなさい!」
といったように。
でも、そこで一呼吸おいて、しかる前に「ほめること」を考えてみるのです。
どうにかして子供の「ほめられるべき部分」を考えてほめます。
それから叱り、最後にまたほめるのです。
例えば、イライラして物を壊す子供に対してしかりたくなったら、そこで一呼吸おいて「ほめること」を考えます。
「う~ん…ほめることはなさそうだけど、あえて言うなら『壊さなかった物があること』かな…。あと、物を壊せるくらい元気なところとか…」
そう思ったら、次のように言いましょう。
「大切な物は壊さずにいてくれてありがとう。ただ、物を壊すことは良くないことだよ。この物を一生懸命作った人がいるんだから。物を壊せるくらい力があるんだから、あなたは今とっても元気なんだね」
といったように。
(上記は、あくまでも“例”ですよ)
こうして、「ほめる→しかる→ほめる(ホメシカホメ)」の順序を守ると、余計な衝突を避けた上でしっかりとしかることができます。
ホメシカホメを守れば、良好な親子関係を作りやすくなります。良好な親子関係を作ることができれば子供の引きこもりに対応しやすくなりますので、引きこもりの子供を持つ親御さんこそ「ホメシカホメ」を実行しましょう。
Yuuichi Kimura / SIA Project
※SIA Projectでは、長年、不登校サポートを行なっています。不登校サポートの過程で有効だった引きこもり脱出ノウハウの一部をこのサイトでご紹介することにしました。不登校サポートでの実績をご覧になりたい方は下記のサイトをご覧ください。