「私はあなたのことが大好きだけど、あなたのやっていることは好きじゃない」
引きこもりだった頃、壁を蹴って穴を開けたとき、母親から言われた言葉です。
どうしようもなく苦しくて、未来に絶望して、人生全体にイライラして…
それで親にあたって、ケンカして…
親が外に出て行って独りになった部屋で、思わず私は壁を蹴ってしまいました。
自分でも驚くほど強く!
もちろん、足はめちゃくちゃ痛い…
そして、そんなことをしてしまった自分のことが嫌で嫌でたまらなくて、心はもっと痛い…
そんなときに、冒頭の言葉を母親から言われたのです。
母親からその言葉を言われるまで、私は自分のことが嫌で嫌でたまりませんでした。
そして、こんな自分は親からも相当嫌われるに違いないと思っていました。
でも、母親が「私はあなたのことが大好きだけど……」と言ってくれたおかげで救われたのです。
「こんなひどいことまでしてしまった俺のことまで好きでいてくれるんだ…」
と、嬉しいような申し訳ないような気持ちになりました。
冒頭の言葉には、「親が子供を愛する気持ち」と「ネガティブな行動に対する注意」の両方がありますよね。そういうふうに、甘やかすだけでもない、注意するだけでもない、バランスのいい言葉をかけられると、子供は心を動かすものです。
引きこもりの子供を持つ親御さんのなかには、子供の暴力的行動に手を焼いている方も多いと思います。
子供が暴力的な行動を取ったら、私の母のように「私はあなたのことが大好きだけど、あなたのやっていることは好きじゃない」と言ってみてください。
必ず、子供の心に響きます。
親から愛されている確信を得て、いけない行動をしっかりと注意されている子供は、ネガティブな状態から脱しやすいものです。もちろん、引きこもりが短期化(良好化)しやすいことは言うまでもありません。
Yuuichi Kimura / SIA Project
※SIA Projectでは、長年、不登校サポートを行なっています。不登校サポートの過程で有効だった引きこもり脱出ノウハウの一部をこのサイトでご紹介することにしました。不登校サポートでの実績をご覧になりたい方は下記のサイトをご覧ください。