引きこもりの子供と話していると「それは違うなぁ」と思うことがありませんか?
考え方があまりにも突飛で、常識的な考えを持つ親としてはついていけなくて、思わず「それは違うと思う」と言いたくなることも多いと思います。
もちろん、明らかにダメなものはダメと言うべきでしょう。法律に違反しているようなことを「大丈夫だ」と子供が言っていたり、誰かを傷つけているのに「こういうのも正義だ」と子供が言っていたりしたら、親として「それは違う」とはっきり言うべきです。
けれども、そこまではっきり間違ったことではない場合、否定する必要があるでしょうか?
たしかに、引きこもりの子供の考え方は、時に未熟で、現実味の無い話でしょう。社会経験豊富な親からすれば、苦笑するようなものかもしれません。
でも、そこで親が否定しまったら、子供はムキになって反論するだけです。反論しているうちにさらに自分の考えが正しいと信じこむようになり、しまいには親の考えを否定するようになります。
結局、“逆効果”を生むだけです。
子供と話していて「それは違うなぁ」と思ったら、「それは違うと思う」と言いたくなる気持ちをグッと抑えて、肯定してみましょう。「あ~、その考え方いいね」とか「私も、そう思う」とか。
すると面白いことが起きます。
肯定された子供は、話すことが無くなってしまうのです。
否定されたら「反論」という話のネタがありますが、肯定されてしまうと話すネタがなくなってしまい、かえって冷静になってしまうのです。
それで「いや、でもね、お母さん。僕(私)は、こう思うんだよ。~~」と言って、自分で自分の考え方を否定するようなことを言い始めることがあります。
場合によっては、「なんだか、間違った考え方してたかもなぁ~」と一人で勝手に考えを修正してしまいます(笑)
いかがでしょう?
これが、引きこもりの子供の自力を発揮させる引きこもり対応です。
多くの親御さんは、親自身の考えを中心として子供の考えを否定してしまっているから、子供は反論にエネルギーを使ってしまい、いつまで経っても「自分で冷静に思考する」という力が養われません。
子供の考えをあえて肯定してあげて、上手に自力を発揮させてあげましょう。