引きこもり対応では、次々とネガティブな感情が生じるものです。
(以下、カッコ内が感情)
「子供が無気力になってきている…(不安)」
「夫(妻)の対応に不満…(怒り)」
「子供に傷つくことを言われた…(悲しみ)」
そういうネガティブな感情が生じるたび、「お、いけない、いけない!」とプラスに切り替えようとする親御さんが多いのですが、そういう親御さんは100点満点で例えるなら50点くらいです。
100点満点を目指すなら、もう少し、やるべきことがあります。
どうして、ネガティブな感情をプラスに切り替えようとするだけでは50点なのか?
それは、「ネガティブな感情の発生」という出来事を否定的に見ているからです。
不安になった自分 → ×
怒った自分 → ×
悲しんだ自分 → ×
といったイメージで「ネガティブな感情の発生」を否定的に見ていて、その上で「これをプラスに転換しなきゃ」と努力する…
これでは、否定のエネルギーと肯定のエネルギーが打ち消しあってゼロになる、±0のようなものです。
本当は「ネガティブな感情の発生」を否定する必要はありません。ネガティブな感情のおかげで人の痛みが分かったり、考え方の幅が広がったりして、人生が広がっていくのですから、「ネガティブな感情の発生」は大切なものなのです。
それを意識しておけば「ネガティブな感情の発生」を肯定できますよね。
そうして「ネガティブな感情の発生」を肯定した上で、さらに楽しみながらプラスに転換していけば100点です。
引きこもり対応でネガティブな感情が生じたら、そのことを肯定し、楽しみながらプラスに転換していきましょう。
親の感情が安定してくると、子供は親の感情の波に振りまわされずに済むため、自分自身のことにエネルギー(思考・行動)を使えるようになります。その思考・行動が、前向きな一歩を生み出すことが大変多いのです。