例えば、子供が「俺はダメな奴だ…」と言ってきたら、どう思いますか?
「自信を失っているんだなぁ…」と思うでしょうか?
それとも、「そんなことない。もっと自信を持ったほうがいいのに」と思うでしょうか?
(子供に言われたと仮定して、自分がどう思うか、イメージしてみてくださいね。イメージせずに先を読むとあまり効果がありません)
もう1つ、例を挙げます。
例えば、子供が「私なんか死んだほうがいい」と言ってきたら、どう思いますか?
「かわいそうに。死にたくなるまで苦しんで…」と思うでしょうか?
それとも、「なんとか力になってあげたい。どうしよう…」と思うでしょうか?
(子供に言われたと仮定して、自分がどう思うか、イメージしてみてくださいね。イメージせずに先を読むとあまり効果がありません)
今、イメージした人のなかで「もう1つの言葉」に注目した人はどれくらいいるでしょう?
もう1つの言葉??
頭のなかが?マークになっている人もいるかもしれません。
頭のなかが?マークになっている方のために説明しましょう。
多くの親御さんは、子供の言葉をそのまま受け取ります。
「俺はダメな奴だ…」と子供が言う
→「子供が『俺はダメな奴だ…』と言っている」と認識する
「私なんか死んだほうがいい」と子供が言う
→「子供が『私なんか死んだほうがいい』と言っている」と認識する
このように、子供の言葉をそのままキャッチするのが普通です。
けれども、実は、言葉の奥にもう1つ言葉があって、そのもう1つの言葉が本音であることも多いのです。
先ほどの例で言うと、
「俺はダメな奴だ…」という言葉の奥に、「大丈夫って言って欲しい」というもう1つの言葉があったり…
「私なんか死んだほうがいい」という言葉の奥に、「あなたが死んだらお母さんも死ぬって言って欲しい」というもう1つの言葉があったり…
もちろん、その「もう1つの言葉」が何であるかは分かりません。その子によって、状況によって、感情によって、その他いろいろな違いによって全く違った言葉でしょう。
ですから、その「もう1つの言葉」を当てようとする必要はありません。
大切なことは、「子供の言葉の奥には、もう1つの言葉がある」という事実を親が認識しておくということです。その認識があれば、表面上の言葉をそのまま受け取って好ましくない対応を取ってしまうリスクが軽減します。
もちろん、シア・プロジェクトのトレーニングでは、その「もう1つの言葉」を当てられるようになるレベルを目指します。親の思考・感情が好ましい状態に変わってくると「もう1つの言葉」を見抜けるようになってきますので、そのためにコツコツとトレーニングしていただいて、親の思考・感情を確実に変えていっていただいているのです。
Yuuichi Kimura / SIA Project
※SIA Projectでは、長年、不登校サポートを行なっています。不登校サポートの過程で有効だった引きこもり脱出ノウハウの一部をこのサイトでご紹介することにしました。不登校サポートでの実績をご覧になりたい方は下記のサイトをご覧ください。